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2001/05/27[第10号] Japan Dietetics Institute
【食品のロス率】
 
この「j-diet News」を読んでくださっている皆さんのご家庭にはまず間違いなく「冷蔵庫」があると思います。
例えばその冷蔵庫。「食品」を鮮度よく保存する為のものであることは間違いないと思うのですが、買った食品を冷蔵庫に入れたのは良いのですがそのまま”ごみ箱”へ直行しちゃったりすることないですか?

今回は栄養のお話から少し離れて、循環型社会〜食品編〜について私の考えを少し書いてみたいと思います。
皆さんもどうぞ一緒に考えてみてください。
 
先日、自分より少しばかり年上の方と食事をする機会がありました。その時に私がつい「ご飯を残したら目がつぶれる・・・」と言うと目をまんまるくして、「まあ、そんな古い言葉を・・・」と驚かれていました。

食糧難の時代ならともかく、いつでも何でも食べられるこの時代に確かにそんな言葉は似つかわしくないのですが、どうやらこの言葉の意味を別の視点から、考えなくてはならない時代がやってきているようです。

 
去る3月6日に「平成12年度食品ロス統計調査結果の概要」が農林水産省より発表されました。
なんだか堅苦しく感じますが、この調査は食品がどんな所でどれ位捨てられているのかを調査しまとめられたものです。

具体的には

(1)食品の製造段階  (2)食品の流通段階  (3)消費段階

これら、それぞれの段階での食品(食べられる部分の)廃棄量を調査したものです。

廃棄される理由は色々ありますが、(1)(2)については販売期限が過ぎてしまったり、何らかの理由での返品等が考えられます。

(3)については皆さんの家庭でよくあることを考えるとわかりますね。
食べ残しはもちろん、賞味期限切れであったり、野菜室の中で買ったまま野菜が干からびて無残にもごみ箱行き・・・・ありますよね。

また、外食の際の食べ残しによるロス率のランキングを見てみましょう。

  結婚披露宴(23.9%)
  宴会 (15.7%)
  旅館・その他の宿泊施設(7.2%)
どれを見ても思い当たるところがありますよね。
決められた時間の間にお酒もあり、また食べきれないほどの料理が並ぶとなると手つかずの料理も多いはず。
確かにこのデータはうなずけます。
 
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