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2001/02/16[第4号] Japan Dietetics Institute
【甘味料のおはなし】
会員の方からこのようなメールをいただきました。

『 カロリー0のお砂糖やダイエットコーラなどは本当にいくら摂っても太らないのでしょうか?』

ダイエット中の方には、こういう悩みや疑問はつきものですよね。 今回はこの会員の方の質問を軸にお話を進めてい きたいと思います。
 
カロリー0のお砂糖ってご存知ですか? これは砂糖に比べてカロリーを抑えてある「代用(代替)甘味料」のことを指しているのだと思います。 この代用甘味料とはダイエッターなら知らない人はいないと言ってもよいくらいに最近は有名になってきました。
 

最初に「砂糖」の実体についておおまかにご説明いたしましょう。
砂糖の原料は「さとうきび」「砂糖大根(ビート)」です。
さとうきびは沖縄、砂糖大根は北海道が産地としては有名です。 日本ではどちらかというと「さとうきび」で作られた砂糖の方をよくみかけ ますが、北海道では「砂糖大根の砂糖」もよく売られているようです。
しかし、 国内での砂糖の需要量に対し自給できる量はわずか3割で、後の7割は輸入に 頼っているというのが現状です。
 
「砂糖不使用」、「ノンシュガー」と書かれた商品を最近よく見かけます。 こう書かれていると消費者からみれば完全に砂糖は「よくないもの」 って思ってしまいますよね。

確かに「消化吸収」が早いと糖尿病の方は急激に「血糖値」があがる場合があります。
それと「虫歯」の問題。砂糖の糖分が口の中に残っている場合、 ミュータンス菌という菌がネバネバ物質を作りそれが虫歯の原因にな るのですが、キシリトールなどの甘味料だとそのネバネバ物質を作りにくいということがわかっています。
砂糖は江戸時代までは国内で生産できず、まさに「薬」として貴重に 扱われてきました。

疲れた時に自然と甘いものを口にいれたくなりませんか? 砂糖は消化吸収にすぐれているので、即座にエネルギー源と なりやすく疲労回復にぴったりの食品なのです。

砂糖は甘さだけなく、防腐作用やパンなどの発酵を助けるという機能も持っています。

それに砂糖1gは4kcalのエネルギーとなるのに対し、脂肪1gは9Kcalのエネルギーになるのです。

砂糖はパン・ご飯・お芋・麺類などと一緒の仲間でこれらはすべて 「糖質」です。
 

これは先ほど説明した「さとうきび」「砂糖大根」で作られた砂糖が使われて いないという、ただそれだけのことです。
だから、大げさな話「はちみつ」「水あめ」を使っていても「砂糖不使用」って書けるわけです。

ここで皆さんに伝えておきたいこと、それは

言葉のマジックに惑わされないように!

ということです。

「砂糖不使用」と書かれてあってもカロリーが高いものって結構あるんですよ。
 
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