(2面)
2001/01/31[第2号] Japan Dietetics Institute
【生活習慣病】

さかのぼること○年前。 私が「栄養士」1年目の時でした。
「先輩栄養士」にくっついて「個人指導」に行ったとき、 「減量しないといけませんよ。」と指導する先輩栄養士に対して患者さんから返ってきた言葉は「あなたも痩せなくちゃいけないんじゃない?」というパンチあるものだったのです。

その時はさすがに横で話のやりとりを聞いていて笑うに笑えなかったのですが、 その後、同じようなことが自分の身にふりかかってきたのです。

 

 
職場での「健康診断」の結果に「貧血」という2文字が記載されていたから さあ大変。
 
一番上の「栄養士」にそれはそれは怒られて、「栄養士としてなってない」 とさんざん嫌味を言われた挙句に、「3度の食事は職場でとるように」と言われました。 でも、「食事を病院でとっても」「鉄剤」を飲んでも結局そんなに改善されず、再検査の結果、私の場合「体質的に鉄を吸収しにくい」ということが分かったのです。

考えてみれば、 「栄養士」がカップラーメンだけで食事を済ませることもあるし、朝寝坊して朝食抜きで仕事にでることだってあります。まあ、人間ですから・・・
栄養学の知識が一般の人よりありあるかもしれない「栄養士」ですが、必ずしも「栄養のバランスがよい食事」をしているとは限りません。

「癌」の専門医が絶対に「癌」にかからないともいえませんし、「癌」にかかる危険リスクをすべて回避した生活を送っているかと言えば必ずしもそうでは ないと思います。

「職業柄」せめて他人から指摘を受けない程度に押えておく必要がありますが。

そして、案外と 「ちょっと・・・」と言われるような乱れた生活を送っている人に限ってたいした大きな病気にもかからずに長生きする人だっているわけです。
 

 
こんなことを書いてしまったら身も蓋もないのですが、たしかに病気になるということは「その人の生命力」とか「遺伝子」などの問題が大いにかかわ っていることは事実です。
しかし、 やはり「食生活・生活習慣」の問題を放置してくわけにはいかないのです。

”持って生まれた遺伝子”についてはどうしようもありませんが、”わざわざよい遺伝子を生活習慣によって傷つけることはなるべく避けましょう。”
これが、 「生活習慣病の予防」ということにつながりますね。
 

 
今や化学物質が生活環境の至るところに存在しストレスも多い世の中です。 「食品」も同じようなもの1つとっても「パッケージ」も「材料」も「質」も違うのす。

食は「選んで食べる・考えて食べる」ということがとても大切です。 そして何より「楽しんで食べる」ことが重要です。

若輩者がえらそうなことは言うようですが、「時代が次代をつくっていく」と言えると思うのです。

ジャンクフードも外食もいいのですが、たまには「食卓を囲む」というのも悪くないですよ。
家族・友人・仲間と囲む。ライフスタイルによってどんな形でもよいのです。
「一人でコンビニ弁当」より「みんなでお鍋をつつく」方がそこから得られる豊かさは、はかりしれないものがあると思うのです。
 
◆1つづつでも「生活習慣」見直してみませんか?◆
 
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