厚生労働省が認定した18歳未満のT型糖尿病の患者数は全国で約6千人。これから進学、就職の人生の大きな転機を迎えなければなりません。しかし、社会が病気についての正しい知識と理解をしていなければ、それぞれの節目ごとに、彼らは差別や偏見の壁にぶつかることになります。
学校生活ではまず学校関係者が。
大きくなれば自分で状況を判断できるでしょうが小さい間、特に保育園、幼稚園、小学校では自分が他のお友達と違うことをするには勇気がいります。小さい時、授業中に「トイレに行きたい」と言えなかったことってあり
ませんか?周りの目が気になりましたよね。
低血糖で砂糖や飴を口にいれなければならない時や、激しい運動前 に捕食をしなければならない時、周りに好奇の目で見られると、やはり本人にとってみれはつらいものです。
ましてやインスリンの注射となると。
ほとんどの場合、学校との話合いで保健室や別の場所を確保してもらえているようですが、中には“校内で注射を打つことへの疑問”をもつ教師もいるということですから、まだまだ十分な理解は得られていないのが現状です。
糖尿病はT型・U型ともに、きちんとした血糖値コントロールができれば、普通に生活できる病気です。
指を切れば“ばんそうこう”を貼り、風邪で風邪薬を病院でもらい、それを昼食後に飲む必要があれば学校で飲みますよね。インスリン注射も同じではないでしょうか。
万が一の注射の事故について危惧であれば、子供たちはきちんとトレーニングされていますし、1日に何度も注射をしています。注射での事故よりも、きちんと注射や捕食ができない場合に起き得る血糖障害での事故の方がより心配なのです。
繰り返しますが、環境さえきちんと整えられていれば、学校生活が普通に送れるのです。
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