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2001/06/03[第11号] Japan Dietetics Institute
【新しい食生活指針】
 
いきなりですが今回の「J-DEITニュース」はまずはクイズから入ってみたいと思います。
この内容は”閣議決定”された食生活の指針についてのものです。
皆さんはどれくらい知っていますか?
 
Q【食生活の指針】についてのクイズです。あなたは( )の中をどの位埋めることができますか?

・食事を(          )みましょう
・1日の(          )のリズムから、健やかな生活リズムを
・主食、(          )、(          )を基本に食事のバランスを
・ごはんなどの(          )をしっかりと
・野菜・果物・牛乳・乳製品、豆類、(          )なども組み合わせて
・(          )や脂肪は控えめに
・(          )体重を知り、日々の活動に見合った(          )量を
・食文化や(          )の産物を活かし、ときには新しい料理も
・調理や(          )を上手にして無駄や(          )を少なく
・自分の(          )を見なおしてみましょう
 
 
答えあわせはJ-DIETニュースの中で・・・
 
さて、平成12年3月に新しく「食生活指針」というものが発表されました。
これは最近の私たちの食生活の乱れや適正な健康・栄養情報の不足、食料の輸入への依存・食品廃棄の増加などに起因した食・健康・環境などの問題に対処するために文部・厚生・農水の三省合議によって作成されたものです。

対象は比較的健康な成人で、この指針に沿った食生活をすればそれぞれ対象の栄養所要量の摂取基準を実践できるようになっています。

このような指針は関係者だけが知っているということが多いのが通常です。当研究所に訪問される皆さんはやはり健康に気を使っている方が多いはず・・・

少々堅苦しくはなりますがこの指針を皆さんに知ってもらおうと今回の「J-DIETニュース」は「新しい食生活指針」についてです。

 
食生活指針は10項目あり以下のようになっています。
 
・心とからだに美味しい食事を味わって食べましょう。
・毎日の食事で、健康寿命をのばしましょう。
・家族の団らんや人との交流を大切に。また、食事づくりに参加しましょう。
・朝食で、いきいきとした1日を始めましょう。
・夜食や間食はとりすぎないようにしましょう。
・飲酒はほどほどにしましょう。
・多様な食品を組み合わせましょう。
・調理方法が偏らないようにしましょう。
・手づくりと外食や加工食品・調理食品を上手に組み合わせましょう。
・穀類を毎日とって、糖質からのエネルギー摂取を適正に保ちましょう。
・日本の気候・風土に適している米などの穀類を利用しましょう。
・たっぷり野菜と毎日の果物で、ビタミン、ミネラル、食物繊維をとりましょう。
・牛乳・乳製品、緑黄色野菜、豆類、小魚などで、カルシウムを十分とりましょう。
・塩辛い食品を控えめに、食塩は1日10g未満にしましょう。
・脂肪のとりすぎはやめ、動物、植物、魚由来の脂肪をバランスよくとりましょう。
・栄養成分表示を見て、食品や外食を選ぶ習慣を身につけましょう。
・太ってきたかなと感じたら、体重をはかりましょう。
・普段から意識して身体を動かすようにしましょう。
・美しさは健康から。無理な減量はやめましょう。
・しっかりかんで、ゆっくり食べましょう。
・地域の産物や旬な素材を使うとともに、行事食を取り入れながら、自然の恵みや四季の変化を 楽しみましょう。
・食文化を大切にして、日々の食生活を活かしましょう。
・食材に関する知識や料理技術を身につけましょう。
・ときには新しい料理を作ってみましょう。
・買いすぎ、つくりすぎに注意して、食べ残しのない適量を心がけましょう。
・賞味期限や消費期限を考えて利用しましょう。
・定期的に冷蔵庫の中身や家庭内の食材を点検し、献立を工夫して食べましょう。
・自分の健康目標をつくり、食生活を点検する習慣を持ちましょう。
・家族や仲間と、食生活を考えてみたり、話し合ったりしてみましょう。
・学校や家庭で食生活の正しい理解や望ましい習慣を身につけましょう。
・子どものころから、食生活を大切にしましょう。
 
いかがですか?この指針は生活習慣病の一次予防に有益な食生活を念頭において作成されたものです。構成は「10大項目」と「食生活指針の実践のために」からなっています。

詳しく言うと

1〜2の大項目は生活の質(Quality of Life)の向上に食生活がもっとも大きな役割を果たすということを強調しています。

3〜7の大項目は健康科学、栄養学の立場から、よりよい食生活のあり方を強調しています。

8〜9の大項目は食料資源の立場から、よりよい食生活の実践を強調しています。

10の大項目は、1〜9の大項目を実践するために、一人ひとりが意識して取り組んでもらいたい項目なのです。

私達も楽しみながらの食事や健康づくりができるように心がけたいものですね。
 
 
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