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2001/05/20[第9号] Japan Dietetics Institute
【糖尿病(その後のAさん)の話】
 
みなさんいかがお過ごしでしょうか?

今回の「j-diet News」は、記念すべき第1回目にお話した「糖尿病」の続編です。

Aさんがある日突然「糖尿病」と言われてはや4ヶ月。
その後のAさんの食生活や体調の変化をリポートしてきました。

最初の優等生ぶりはどう変化したのでしょうか?

糖尿病の方・ダイエットの方必見です!
 
Aさんが「糖尿病」と病院で突然言われたのが秋も深まる10月末のこと。
あれから4ヶ月。Aさんは前と変わらず月に1度の病院通いを続けているようです。

そして、この冬も例年と同じく学生の頃からの趣味であるスキーを楽しんだようです。
そこで一番感じたのは”スキーウェアー”が大きくなったということらしいのです。 それはウェアーが大きくなったのではなくAさんが痩せたというなのですがついでに”体も軽くなった”と話してくれました。

普段着もLLサイズからLサイズ、Yシャツの首まわり、そしてズボンのウエストすべてがサイズダウンしてベルトも何センチか切ったと・・・・
 
菜の花が満開で春めく3月24日、Aさんは約2ヶ月ぶりの検査がありました。
結果はご覧の通りです。
 
血糖値 111(食後2時間)
尿糖    −
ケトン体  
たんぱく    −
HbA1c 5.6
体重 75.0kg
 
Aさんの「血糖値」と「体重」の推移を見てみると次のようになります。
 
2000/10/30
2000/11/01
2000/12/09
2001/01/13
2001/03/24
体重
86.3
84.2
79.6
77.2
75.0
血糖値
472
221
118
113
111
 
 
 
どうですか?Aさん頑張っているでしょう。

10月末の時点に比べると10kgもの減量に成功しており、血糖値も食後2時間で測定しても、「正常値」に戻っています。
 
日本糖尿病学会、1999年の基準は次の通りです。
 
 
腕からの採血(静脈)   単位:mg/dl
正常型
糖尿病型
空腹時
100未満
110以上
 
しかも
または(および)
2時間後
120未満
180以上
 
”慣れとは恐ろしいもの”と言いますがAさんが糖尿病と気がつかず、前のような食生活をあのまま続けていたらどうなっていたのでしょう。

食生活も前に比べるとそのかわりようは大変なものだったはずです。最初はきっと「量」の変化でかなりつらかったのではないかと思いますが、Aさんに聞くと、「慣れたらそれが普通になってしまった」とあっさり答えてくれました。
今の生活を続ければ、おそらくAさんは合併症はもちろん糖尿病の「薬」も「インスリン注射」のお世話にもならずに済むのではないでしょうか。

今や糖尿病予備軍と言われている人は1400万〜2000万近くにのぼるといわれています。普段の健康管理が今後のカギになるのは確実です。
糖尿病・ダイエットの方で「間食」がやめられないという方もたくさんいると思います。
少しずつでも量や回数を減らしてみましょう。
Aさんの言葉を借りると「慣れれば普通」になると思います。
慣れるまでが大変なのですが・・・これも努力!
みんなでがんばりましょう。
 
   
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